▼ジェロンテクノロジーとは
「ジェロンテクノロジー」ということばを聞いたことがありますか?
その基にある「ジェロントロジー」は、欧米で古くからある学問分野
で、高齢化に伴う課題を社会学、心理学、医学、法学、工学など
さまざまな視点から考えます。
その中で高齢者向け製品、建築、ソフトウェアなどの
技術的工学的探究を行っているのが「ジェロンテクノロジー」です。
ジェロンテクノロジーでは、介護の場で使う技術と製品の研究・開発も
大事ですが、さらに重要なのは、自立している高齢者を対象に、
悪化を予防し生き生きとした生活を支援する技術と製品の研究・開発を
進めることです。
ジェロンテクノロジーと近い概念としては、「バリアフリー」
「ユニバーサルデザイン」「共用品」の設計といったものがあります。
いずれも、高齢者、障碍者を含めてすべての利用者にとって使いやすい
ことを目指していますが、このうちで高齢者の使いやすさを目指した
製品の開発はジェロンテクノロジーによるものと言っていいでしょう。
▼拡大するジェロンテクノロジーの市場
公益財団法人共用品推進機構が行った「高齢者の家庭内での不便さ調査」
では、お風呂やトイレが寒い、ビンのふたが開けづらい、家電製品の
使い方がよくわからない、掃除機が重い・・・など多くの不便さが
挙がっています。
現在、メーカー各社によって開発が進められておりますが、他にも隠れた
不便さや課題が多くあると予想されるため、今後ジェロンテクノロジーの
視点からの研究が必要となるでしょう。
その市場性に目を転じると、共用品推進機構では2016年度の
共用品市場規模を前年比3.4%増の2兆9,390億円だったとしています。
2030年には約80%の高齢者が自立して生活していると予測されており、
ジェロンテクノロジー製品の市場は大きく拡大しそうです。
日本は高齢化社会ということでは世界の先頭に立っています。
ジェロンテクノロジーでも日本が世界の先頭に立ち、お手本となる
ような製品を生み出して世界に市場を広げていくべきでしょう。
詳しくはこちら 〉〉〉
公益財団法人 共用品推進機構
http://www.kyoyohin.org/ja/index.php
ジェロンテクノロジーとユニバーサルデザイン
https://www.jbgroup.jp/link/special/220-1.html